練習日誌・スペイン体験談

練習日誌・スペイン体験談のページです

2004年7月31日 (土) 練習再開

　この1週間は平日練習を行わず、休養していた。8月一杯も練習量を落とす予定で、今日は400mペースの150m×3を1セットだけ行った。追い風が強く、1本目は22秒2とまずまず。2本目は23秒4とかなり落ち、3本目は全力で何とか22秒9。今日の結果から、実際の400mレースでは200mから300mの区間でかなり失速していると思われる。57秒台を出した時との差は、すでにここで出ている事になる。確かに今年は去年と比べると、練習での300mの走りがもう一つ。これは、冬練を終えた4月にかなり練習量を落とした事も原因の一つと考えている。やはり冬練で貯えた力を基に、そのまま400mの練習に移行するパターンがベストなのかも知れない。
　休日は今日のようなメニューで練習し、平日はまた50mや80mでスピード強化を計っていきたい。

2004年7月29日 (木) スペインのスポーツ事情

　スペインで盛んなスポーツは、言わずと知れたサッカーです。ワールドカップの優勝こそないものの、世界のトップレベルである事は間違いありません。クラブチームも沢山ありますし、新聞やテレビのスポーツコーナーも大半がサッカーの話題で埋まっています。私の教授も、夕方たまに試合を見に行くために姿を消します。
　サッカーの次となると、テニス、サイクリングといったところのようです。レクレーションとしてもこれらは盛んで、特に休日になると、ロードレースウェア－でサイクリングを楽しむ人を沢山見かけます。ちなみにスペインでは通勤や運搬の手段として自転車を使う事はまず無く、競技かレクレーション目的となります。ですから自転車のタイプはマウンテンバイクかロードレース用のものとなり、日本で売っているタイプのものはありません。街中には駐輪場もなく、路上駐輪している自転車というのも存在しません（欧米では路上駐輪は「どうぞ持って行って下さい」を意味するのに等しいそうです）。
　さてスペインの陸上競技ですが、御存じのように男子の中長距離は世界に誇るレベルで、特に中距離は日本記録でもスペインの歴代１０傑にかすりません。一方短距離は日本の方が上で、１００、２００、４００mのスペイン記録は１０秒2台、２０秒5台、４４秒9台。ちなみにスペインの短距離選手で、五輪・世界選手権のファイナリストはいないということです。女子に関しては、マラソン以外は完全にスペインが日本を上回っています。また一般の人の陸上競技に対する感心も高く、先日のマドリッドグランプリでは、小さい子供達が選手の名前を連呼してサインを求めていました。短距離や跳躍の選手も子供達には良く知られており、こちらでは陸上競技はメジャースポーツの一つと言えるでしょうね。
　日常でもジョギングやテニスを楽しむ人の年齢層が広く、スペインではスポーツをすることは特別な事ではないようです。

2004年7月25日 (日) 2度目のマドリッド400m参戦記

　２４日は、今季2度目の４００mに参加。曇り空ながら日中は３７度位の暑さだったが、幸いレース開始時の夜8時には大分下がっていた。レースは前回と同じトラックで行われ、各種目の上位３名にメダルが贈られる小規模な大会。全体の参加者も前回と同じ位か。
私は1時間前に競技場に着き、受付を済ませアップを開始。昼ほどでは無いとは言えまだ暑いので、短目のアップで終了する。最後にスパイクを履いてスタート練習をしたが、前回ほどの切れは無いものの悪くは無い感触。スタートまで時間があるので、ふらふらと散歩をしたり写真を撮ったりして時間を過ごした。

　レース開始直前になり、最終コール。今回は私は5組目の6コース。外側に誰もいないので、一番アウトコースということになる。他の選手を見ると速そうな感じで、バックストレートに入る前に抜かれて行きそうな気がした。それでもとりあえず自分のレースをしようと、スタートラインに着く。ピストルが鳴り、一斉にスタート。最初の１００mはスムーズに加速出来、バックストレートに入る。しかしここが強い向い風。明らかに吹き付けているのが分かるが、攻める気持ちで押して行った。そして２００mまでは前に誰も見えず健闘する。その後のポイントとなる３００mまでの区間は、じりじりと失速。内側のランナーにもどんどん抜かれて行く。後半は向い風に乗って行けるか、と思ったが、前半で予想以上に消耗してた。ラスト１００mは撃沈行進曲が高らかに流れる中、止まった体を強引に動かし何とかゴールイン。
　
　そうして苦しいレースを終えたのだが、今回はゴール後の酸欠がひどかった。呼吸が収まらないのは勿論、頭もガンガンと痛む。とにかく今までの４００mレースの中で一番ひどい状態であった。３０分後には何とか復活し、タイムを確認すると５９秒２４。今回も前後半4秒落ちは確実なので、前半は向い風の中２７秒台中盤が出ていたことになる。これで後半潰れてしまった訳だが、やはり記録を狙うにはどういう条件であっても前半から攻めるしかない。そういう意味では、５８秒台は出せなかったが今回も納得のいくレースだったと言える。
　
　さて今回もレースの様子を撮影してくれるよう、他の選手に頼んでおいた。前回頼んだ青年とは別人だが、前回仲良くなった選手なので、気軽に引き受けてくれた。実はデジカメでレースの様子を撮るのが意外と難しく、先週マドリッドGPの様子もうまく撮れていなかった。そこで今回は使い捨てカメラを使って、ラスト１００mの様子を何枚か撮ってもらった。一体どんなフォームで走っているのだろうか。現像が楽しみである。

　また今回は１５００mレースもあったが、男子はとにかくレベルが高い。３分５０秒台がめじろ押しで、遅い組でもトップは4分一桁。大会の規模が小さいことを考えると、スペインの層の厚さがまさに実感出来る。体格がスプリンターのようで、非常に力強い走りを見せていた。ちなみに写真を撮ってもらったランナーも参加しており、最下位だったものの4分４５秒の自己ベスト。お互いの健闘をたたえ合った。
　
　こうして今季前半戦を終了した訳だが、一時は今季の出場を諦めていた中で３試合に出場することが出来、マドリッドでの陸上競技というものを存分に楽しむことが出来た。次の出場は１１月の屋内でのレースになるが、また新たな楽しみが増えることになるだろう。

2004年7月21日 (水) 調整は好調

　月曜日は、週末の４００mのための最終調整を行った。二日前の練習の疲労が少し残っていたが、中4日なら疲労も抜けるだろうということで４００mペースで３００mを1本だけ走った。いつもの練習コースがまた向い風で、追い風を受けるように後半が坂のコースを選んだ。前半はわずかに下っているようだが、あまり違和感は無く、加速・等速過程はスムーズ。踏ん張り所の後半の坂でもさほど失速せず、４４秒2で走り切った。追い風が強かったとは言え、コースを考えればかなり好調。そして何より終了後のダメージが少なく、練習の積み重ねが効果を表して来たのは勿論、先週のレースでさらに４００mへの適応が高まったことが確認出来た。
　調整の３００mをスムーズに走り切れたことで、精神的にリラックスしてレースに臨めるのは大きい。天気予報では気温が３７度まで上がるということだが、夜8時のスタートなので、さほど心配は無さそうである。

2004年7月17日 (土) 今日の練習

　来週土曜日の400mに向けて、400mペースの150m×3×2を実施。追い風が強く、気持ち良くスピードに乗ってタイムも稼げると思ったが、1本目は23秒2。午前中はいつも今ひとつ動きが悪いが、予想外に動いていなかった。2本目以降も23秒6、23秒4で、スピードが出ていなかったせいか30分のレストで十分回復。それでも2セット目はさらに落ちて、23秒9、24秒2。ラスト1本は集中して全力で走り23秒2。たまに今日の様に、追い風にも関わらず練習タイムが上がらない事があるが、時間帯や体調などが影響するので仕方が無いところか。レースに向けての練習としては、負荷は十分だったと言えるだろう。
　次のレースまで中10日というのは、今までの経験から言っても400mで0.5秒から1秒のアップは望める。ベストの57秒55の更新は相当難しいと思われるが、あまりこだわってはいないので、前半戦最後のレースを楽しんできたい。

2004年7月16日 (金) マドリッド400m参戦記

　１４日はマドリッド2戦目で４００mに参加。４００mを走るのは去年5月以来となる。実はこの2日ほど寝不足の状態で、レース当日も朝からボーッとした感じだった。加えて食欲も余りなかったが、パンやスープで何とか走れる状態に持っていった。
　
　大会は前回と同様に地区の小大会の規模であったが、参加者は以前よりかなり増えていた。今回のトラックにもサブトラックは無かったので、周辺でアップ。その後、トラック内でスタート練習を行う。やはり時間帯のせいか体は軽い感じだが、体力を消耗しないよう1本で切り上げた。４００mは夜9時半開始予定だったが、２０分程遅れてスタート。すでに暗くなり始め、照明の下で競技が行われる事になった。ちなみに私自身ナイターでのレースは初体験である。私は4組目の6コースで、おそらく５６秒前後の持ちタイムの走者が集まったと思われる。いよいよスタートが近付いてくるが、久しぶりの割にさほど緊張はしなかった。
　
　そして私の組の番になり、ブロックに脚をセット。号砲と共に、一斉にスタートが切られる。１００mまでに加速しバックストレートはリラックスして維持、というパターンはバッチリ。外側のキューバ人選手が格好の目標になり、２５０mまでは前には彼しか見えなかった。その後は全員に抜かれ、最後の直線前で最下位が確定。そしてついに出ました、涙のホームストレート、炎の泣き走り。スペイン人に是非見せておきたかったラスト１００mは１７秒はかかったと思われるが、気持ちを切らすこと無くゴールに飛び込んだ。

　レース後はなかなか呼吸が収まらなかったものの、体調が今一つの割にはひどい酸欠にはならなかった。そして結果を確認すると５９秒０４。目標の５８秒台まで僅かに届かなかったが、とりあえず６０秒を切れてほっとした。おそらく前後半で４秒は落ちているだろうから、前半２００mは２７秒台中盤か。何より結果以上に、自分のレース展開を１００％実行出来た達成感が大きく、全く後悔のない記念のレースとすることが出来た。

　さて、今回はある青年にラスト１００mの様子をデジカメで撮ってくれるように頼んでおいた。最初は「使い方が分からない。」と言っていたが、簡単だよ、と教えるとすぐに承諾してくれた。レースのゴール前でも、彼がカメラを向けているのがチラッと目に入り、ゴール後早速確認してみた。しかし写っていたのは、コースだけ。よーく見ると私の影があるが、競技場の様子を撮った画像にしか見えない。よう選手は？涙のホームストレートは？という感じだったが、他の静止画像もまともに撮れておらず、本当に使い勝手が分からなかったらしい。勿論あまり気にせず、引き受けてくれたことに礼を言って別れた。
　
　ところで試合中は非常に盛り上がっており、８００mや５０００mの時などは他の選手がコースに入り込んで声をかけている。日本なら絶対に注意される場面だが、こちらでは競技に支障が無ければ問題無し、という考えなのだろう。またコース外では選手の友人が入って来たりして、本当に楽しく競技しているのが実感出来る。ちなみに声かけの時は「バモス、バモス！」という。日本語でまさに「行け、行け！」の意味である。
　
　こうして、スペイン初のトラック1周の旅を無事終えることが出来た。満足の行くレース展開、そして活気ある大会の雰囲気の余韻に浸りながら、すっかり日が暮れた中ライトアップされた競技場を後にした。

2004年7月11日 (日) レース前最後の練習

　昨日は水曜の400mに向けての最後の練習。300m1本だけの予定だったが、間が3日空く事もあり、1本目を軽めに走って2セット行った。その1本目は、9割くらいの感覚で走り46秒5。追い風だったとは言え、このコースでは上々のタイム。20分レストで2本目をスタートしたが、400mペースにも関わらず45秒5とスピードが出なかった。1本目が予想以上に速いペースだったのか。余裕を持ってこなせるメニューのはずが、結果的にはかなり追い込んだ練習となってしまった。それでも３日後のレースに向けて、良い刺激になったのではないだろうか。
　とりあえずレースでは、無茶に飛ばす事はしないが、最初の100mで加速し切るパターンで臨むつもり。この展開は去年以降すでに身に付いていると思うので、まずは58秒台を目標に頑張って来ます。

2004年7月9日 (金) ハイジの歌はスペインでは有名

　2週間程前になりますが、ある学生に会った時「日本の歌を知っている。」と言われました。歌ってもらったのは「アルプスの少女ハイジ」の歌。有名な最初の歌ではなく、番組の終わりの方の歌です。

「♪もしも小さな足音が聞こえたら、待っててごらん、ほらあの子が駆けて来る♪」

　この歌詞をご存じの方も多いと思いますが、スペインでは有名な日本の歌だそうです。スペインでは日本のアニメ番組がいくつか放送されていて、特に「クレヨンしんちゃん」は大人気でキャラクター商品も多く出ています。他にも「ドラえもん」や前述のハイジが人気と言う事。内容はスペイン語の吹き替えですが、歌は日本語のままなので、ハイジの「もしも」の部分だけを知っている人は割と多いです。しかし私が会った学生は、まるで日本人が歌っているような発音で半分位歌えたので、びっくりしました。ちなみに他に知っている日本語は「ありがとう」と「今日は」ということ。私もハイジの歌は知っていたので、一緒に歌いました。そして私も知っている古いスペイン語の歌を歌い、二人で大笑いした訳です。
　日本のアニメは海外でも人気が高いというのは聞いた事がありますが、実際スペインのものと比べると確かに内容は良いと思います。おそらく名作と言われる「あらいぐまラスカル」や「フランダースの犬」なども、きっと好感を持って受け入れられるでしょう。

2004年7月8日 (木) 月曜は最後の追い込み

　月曜の夜は、来週の４００mに向けての最後の追い込み。先週同様４００mペースで２００m×３の予定だったが、やや向い風のため逆向きの坂のコースで１５０m×５に変更。2日前は5分レストだったが、１５０mウォークのレストで実施。この時間帯はやはり体が良く動き、1本目は２２秒３と平地並みのタイム。加速から等速までもスムーズにいった。その後は２２秒７、２２秒８、２４秒０、２４秒６。4本で終わる予定だったが、行けそうだったので1本追加。ラスト１００mをイメージして走り切った。レストが前回の半分にも関わらず、5本こなせたのは大きい。徐々に４００mに適応していている証拠か。勿論、練習終了後はまた夜空が涙でかすんだのは言うまでも無い。
　本番では今日の1本目の感覚で走ると、前半２００mは２７秒台前半位になるだろう。そうすれば現状では５８秒台は計算出来る。スタートが夜9時半と平日の練習時間帯と同じで、筋肉がほぐれている状態なのも好都合である。

2004年7月4日 (日) 150m×5を実施

　今日は午前中に仕事で研究室へ行くため、150m×3×2の予定を変更し、5分レストで150m×5を行った。いずれも400mペースで行い、22秒6・22秒9・22秒9・23秒2・23秒1。やや追い風だったが、さほど影響は無かった。レストが通常メニューの倍くらいなので、前回の200m×3に比べ中盤以降の落ち込みは少ない。それでも、現時点ではあと1本の追加が限界というところ。今日も時間の都合で短縮メニューとなったが、150m×3×2の7割くらいの負荷はあると思われ、良い練習と言えるのではないか。
　14日が試合となるため、平日に200m×3を行い週末に300mを1本走って準備完了である。雨の心配がほとんどないので、予定通りに練習をこなして試合に臨めそうである。

2004年7月1日 (木) 一大決心

　掲示板でも書いたように、今週火曜日にある決心をしました。研究室に着くとすぐ、「会話は全てスペイン語で行います。分からない時だけ英語を話します。」と宣言したのです。今まで、研究室内ではずっと英語を話して来ました。仕事ですし間違いがあると困るので、完全ではないもののより確実な英語を話して来た訳です。研究室外ではトレーニングの意味でスペイン語を話すようにしていますが、実際は研究室内にいる時間が大部分なので、会話の9割以上は英語という状態でした。その状態を補う意味で、休日に練習用のテープを聞いたりしていましたが、余り実践的とは言えませんでした。そこで、まず研究室内でスペイン語を話す必要があるだろうと考えたのです。

　そして実際話してみると、予想以上に対話が出来る事が分かりました。今までは他の学生の会話は耳を素通りして行くような感じでしたが、やはり聞こうという意識を持って臨むと、全然違うんですね。特に仕事に関する話題の場合、会話の前後関係がはっきりしていますし、多くの科学用語は英語と似ているので、断片的にしか聞き取れなくても推測が出来ます。もちろん、この１０ヶ月で自分なりに進歩して来た事も事実です。そういう訳で、今のところ研究室内では6～7割位は理解出来ており、聞き取れれば何とか答えられるという感じです。聞き取れない時は相手は英語を話しますが、その時も私はスペイン語で答えています。いずれにせよ、スペイン語上達のためには非常に実践的な状況に変わっています。

　テレビや新聞はまだ殆ど理解出来ませんが、たとえそれが英語の場合でも半分も理解出来ないので焦ってはいません。以前に比べると、スペイン語の単語を覚えるスピードは速くなっています。今年中にどの位まで進歩するか、楽しみながらやっていきたいと思います。そしてこれが、結婚という素晴らしい展開につながる可能性もある訳なのです。そう、あくまでも可能性です。

2004年6月29日 (火) 新しい平日メニュー

　今日は早めに帰宅出来たので、新しい平日練習として公園内コースで２００m×３を行った。４００mペースでレストは２００mの歩きである。1本目は無理に突っ込まず、４００mレース前半で２７秒くらいをイメージして２８秒6。スムーズに加速してスピードを維持出来た。2本目は中盤のイメージで３０秒2。この時点でケツ割れになり、3本目の後半は４００mのラストと同じ状態になった。タイムは３３秒5と大幅ダウン。終了後は、今までの試合・練習を通じて最もひどい酸欠に陥り、1時間のレストでも2セットは無理な状態だった。しかし１５０m×3を1セットだけの場合に比べ、よりレースに近い負荷をかけられたので、1セットでもかなり効果的なメニューの様に思える。実際2セット行えたとしても、夜10時を過ぎると日が沈んでしまう。
　来月のレースに向けて、平日にこのような練習が出来たのは大きい。勿論来週も時間があれば取り組んでみたい。

2004年6月26日 (土) 今年初の400mペースでの300m×2

　公園内のコースで、今年初めてとなる３００m×2を実施。去年までは、1本目をやや抑えて１５分レストで行っていた。現在は週末のみ４００m練習が可能なため、今日は2本とも４００mペースで行った。1本目は前半ハイペースで入るレースをイメージして４４秒3。この時点でかなりの酸欠になり、４０分レストでも少しきつい状態だったが2本目をスタート。明らかに動きが悪く、４６秒7かかった。１５０m×３×2と同様に、1本目を速いペースでこなす事が重要なので、現状ではこの位なのだろう。2本とも同タイムでこなせれば、４００mにも適応している事になる。さらに出来れば1本目で４３秒台をマークして行きたい。
　今日も暑かったが木陰は非常に涼しく、昼寝が出来る位である。日本だったら汗まみれで不快感この上ないだろう。

2004年6月24日 (木) 火曜日の練習

　今週は、火曜日の夜に大学のトラックで５０m3本と８０m2本をアップシューズで実施。５０m×3×2の予定だったが、暗くなりそうだったので計5本を5分レストで行った。今日はスタート後に前傾を保つ事を意識したが、実は先週の２００mレース本番でも試してみた。結果的には今までのスタートと変わりなく、この動作によって早くトップスピードに乗れるようになるには、まだ時間がかかるだろう。ちなみに今日のタイムは、7秒０、7秒1、7秒1、１０秒9、１０秒9。この５０～８０mは１００mは勿論の事、２００mレースでの最大スピードを決定する区間である。より早くトップスピードに入る事で、タイム向上も可能になって来るだろう。

2004年6月23日 (水) 日本人かと思ったら

　今日、大学内のカフェテリアで一人のアジア人学生を見つけました。日本人に見えましたが、確信はなかったので試しに日本語で「日本から来られたんですか？」と聞いてみました。しかし分からない顔をしたため、日本人でない事は理解出来ました。彼は中国からの留学生で、数学を専攻しているとの事。私と同時期にスペインに来たそうですが、スペイン語はかなり上手に話せます。
　ひょんな事から、またアジア人の知り合いが一人増えた訳ですが、こちらでは観光地以外では本当に日本人には会いません。こちらに来て8ヶ月になりますが、私が会ったのは書類の翻訳を依頼した在住３０年の方と、学会で会った癌センターの教授の二人だけです。私の大学には日本人はいないようにも思えます。街中でも、「日本人の方、手を挙げて下さーい！」と叫んでも、誰も手を挙げないだろうと言う位見当たらないですね。ちなみに私は最近日に焼けて来たせいか、この前は「フィリピンから来たの？」と聞かれました。

2004年6月19日 (土) 400m練習を再開

　来月にはいよいよ400mに出場するため、追い込んだ練習を再開。2週間前と同じ、400mペースでの150m×3×2を行った。1セット目は強い向かい風でスピードが出ず、23秒2ー24秒7ー24秒2。40分後に2セット目をスタートしたが、さらに風が強まったため、追い風の向きで坂のコースで行った。タイムは23秒1ー23秒6ー22秒5。さほど急な坂ではなく、平地と同じ感覚を維持出来た。今後も強風の場合は、2セットともこの坂で行っていきたい。ちなみに1セット目のコースを逆向きに走ると、わずかに下りが入るせいか150mだと1秒以上速くなるため、あまり好きではない。

　ところでもうお気付きかと思いますが、私は基本的に週2回の練習です。間を２、３日空けたいので、平日1回と休日1回ずつとなっています。去年までは300m×2と150m×3×2を交互に行っていましたが、現在平日は夜しか時間が取れないので、これらのメニューは週1回だけ行っています。400mの事を考えると、やはり週2回とも追い込んだ練習をしていきたいのですが、とりあえず休日だけでも何とか量を確保していきたいと思っています。

2004/6/17 (Thu) マドリッド試合出場記

　昨日は快晴の下、マドリッドでのトラック初レースに参加。地区の小さな大会で、日本で言うと記録会といったところ。レース各組の上位3人にトロフィーが贈られるという形式のレースだった。２００mは夜8時半開始という事で、仕事を早めに切り上げて1時間前に到着。事務所で手続きを済ませ、アップ開始。サブトラックはなく、競技場の周りでアップを行った。その後は他の競技を見たり、写真をとったりして時間を過ごした。レース前には日本と同様に二次コールが行われ、最終確認。私は4組の1コース。どうやら同じレベルのタイムの選手同士が走るように組み分けされているようだ。

　そしていよいよスタート。スペイン語で「位置に付いて、用意」は「ア・ス・プントス、エストス」と言う。直訳すると「あなたの位置へ、用意」といったところか。前の組を見てピストルを打つタイミングが早いと思ったので、遅れないように集中した。号砲が鳴り、一斉にランナーが飛び出す。私はいつもの様に前半リラックスして走れたが、ホームストレートに入った地点で最下位。その後踏ん張ったが、ゴール前では止まりそうになり、誰も抜く事は出来ずゴール。ゴール後は一人の選手と健闘をたたえ合い、握手をした。日本だと知り合い以外の場合はなかなか握手は出来ないが、こちらでは自然なことなのだろう。
　
　記録は日本の様に張り出さず、事務所で直接聞く形式であった。私もまだ収まらない呼吸で尋ねたが、どうやら私の記録を書き出すのを忘れていたようである。記録員はビデオを見て記録を用紙に記入するのだが、その用紙がない。私も一緒に探したりして時間がかかったが、結局再びビデオをチェックして記録を教えてくれた。日本だったら「忙しいから後にして！」などと言われそうな場面、嫌な顔せずに対応してくれた係員には本当に感謝している。そして記録は２６秒１６。２５秒台が出ずちょっと残念ではあったが、全力を出した結果なので悔いはない。
　
　さて競技会の雰囲気であるが、選手と観客が一体となって楽しんでいる。競技場はこじんまりとしており参加者も少ないと言えるが、程よい観客数とマッチして、活気のある雰囲気であった。レース前後は、家族や友人と楽しく談話する光景が見られた。私も少し話しかけられたが、やはりスペイン人は概して気さくである。参加者は多くが２０歳前後の若者だが、３０台、４０台の選手もいた。外国人はおそらくキューバ人と思われる選手が数人、そして日本人一人。キューバ人は選手は勿論だが、一般人でも筋肉の付き方が違う。物凄いレベルではなかったが、走りはダイナミックでスプリント王国の名にふさわしい素材の選手達であった。全体の記録のレベルは２００mでは２４秒前後の記録が多く、特別な競技会というより気楽にトライ出来る草競技会と言える。
　
　こうして海外での初レースを無事に終える事が出来た。留学前はタイムトライアルだけでも十分と思っていただけに、実際に試合出場出来たという事は生涯忘れ得ぬ思い出になるだろう。今後も何試合かに出場するつもりだが、また楽しく参加していけそうである。

2004/6/12 (Sat) 試合に向けて調整

　水曜日が２００mの試合のため、今日は３００m1本のみ。４００mペースで行い４４秒4とまずまずのタイム。休日は近くの自然公園内のコースを使っており、４４秒前後であれば悪くはない。4月の時点で２００mはタイムトライアルで２６秒０を記録しており、条件が良ければ緒戦で２５秒７２のベスト記録を破れる可能性もある。

　ところで、試合出場にあたって一つ勘違いをしていた事があった。私は「試合出場のためにはマドリッド陸上協会の加入が必要」と考えていたため、ずっと協会からの返答を待っていた。しかし実際には、日本陸連の許可書だけでも出られるレースがあり、そういう意味ではすでに5月の時点で出場出来ていた事になる。協会のホームページにもそのように書いてあったが、よく読んでいなかったので気付かなかった。確かに日本選手が国外の試合に出る場合は、その国の陸連に加入する訳ではなく、私も同じパターンで出場出来ると言う訳である。ただしランキングを付ける場合は、陸連に加入していることが条件という事である。

2004/6/9 (Wed) スペインの習慣、マナー

　今日はスペインの習慣についてお話します。まずスペインの生活スタイルですが、屋内でも靴を履いたままという点を除いて、現在の日本とほとんど同じと考えて良いと思います。大きく異なるのは食事の時間です。スペインでは昼食が午後3時前後、夕食が9時頃になります。朝食はほとんど取らないということで、結果的に正午頃に軽食を取る人が多い様です。それからスペインでは9割以上がカトリック信者ですが、生活自体はあまりその影響を受けている訳ではなく、全ての人が日曜日に教会に行く訳ではない様です。

　マナーについては、日本で一般的にタブーとされている事はスペインでも同じと考えて良い様です。例えば、いきなり相手の年齢や収入について尋ねたり、他人を指差したりなどは失礼に当たります。大きな違いは2点あると思います。まずプレゼントを受ける時ですが、スペインでは素直に「ありがとう」と言います。日本の場合、最初は「いやいや、とんでもない、結構ですよ。」と言うのがマナーですが、それはスペインでは失礼な対応なんですね。2点目はキスの習慣についてです。こちらでは親しい異性に会った時は、頬を合わせて「チュッ」と音を立ててキスします。日本でやったらハイヒールの踵で頭を叩き込まれるでしょうが、スペインではいやらしい意味合いは全くありません。実際、恋人同士のキスも公然としたもので、街中でブチュブチュしている姿をよく見かけます。そしてそれを見て、「よーし、オレも頑張るぞー！！！」を燃える某日本人がいると言う訳です。
　
　それから、欧米人と言うと「自己主張が強い」というのが私達日本人の印象ですが、これは年功序列意識がなく、お互いフラットに接しているという習慣が起因していると思います。特別な場合を除いて、お互いをファーストネームで呼び合うのが普通で、親しいのに「○○さん」という言い方は不自然になります。「先輩に敬語も使えないのか、コラ？」などと言う人は絶対にいません。逆に、例え友人同士であっても呼び捨てで名字を呼ぶ事はないそうです。そして自分が正しいと思えば、はっきり言って来るのも特徴で、私の経験からも「自分は店員だから」とか「相手が年輩だから」という意識はあまりありません。でも、例えば「君って美人だね！」と言われて「そうよ、私は美しいのよ！」と答えるのはやはり非常識で、照れながら「ありがとう」とか「そんな事ないわ」などと言うのがマナーの様です。

　私自身もスペインでの生活に慣れて来たとは言え、そういった習慣や感性の違いからたまにイライラする時があります。しかしこれも「日本人なめてんのかーー！！」などと怒っても全く無意味である事は言うまでもなく、むしろその感覚に慣れてしまうのがベストではないか、と思う今日この頃です。

2004/6/9 (Wed) アップシューズで50m×5

　夜に大学内のトラックで50m×5を行った。今日はアップシューズで実施、早めに切り上げたかったので、当初の50m×3×2を変更。5本とも7秒1、2のタイム。力みは無かったが、まだスタート直後に体が起き上がってしまう感じ。他のランナーの写真を見ると、1歩目踏み出しだ時に体が直線になっているようだが、私の場合は曲がったままである。これがスタート直後の起き上がりに影響するのだろうか？またタイムもアップシューズで7秒を切りたいところだが、まだまだ時間はかかりそうである。

　ところで、最近このコーナーを練習日誌でごまかしている感があるので、週に1回はスペインの話題を提供していきたいと思います。

2004/6/5 (Sat) 燃え盛る太陽の下150m×3×2

　今日は１１時頃に練習しました。今月末に400mのトライアルを実施する事にし、とりあえず休日は150m×3×2か300m×2で追い込んで行く事にした。今日はセット間30分レストでの400mペース150m×3×2。練習開始時で30度近く、雲一つない典型的なマドリッドの天気。
　1セット目は22秒4、22秒7、22秒4。1本目が今ひとつスピードに乗れず、その結果2本目の落ち込みは小さかった。1セット終了後でかなり酸欠に陥り、ここでやめようかと思ったが、30分で何とか回復。２セット目は23秒0、23秒5、23秒1だった。去年までの2年間も、このメニューは多くても2セット。いつも２セット目はタイムが落ちるが、今日程度の落ち込みであれば問題はない。1セット目で、どれだけ速いタイムでこなせるかが重要だと考えている。
　
　久しぶりの2セットでヘロヘロになったが、乾燥しているせいで汗をあまりかかない。日本でこの時期だと、汗が乾かず気分が悪くなるが、こちらではまだサラッとした感じ。ただ日差しは非常に強く、今日はサングラスをかけて練習した。
　

2004/6/2 (Wed) スパイクで練習

　月曜は大学内のトラックで、夜9時からスプリント練習。5分レストで５０m1本、８０m4本を行いました。今回はスパイク着用で行い、最初の５０mは6秒8。その後の８０mも１０秒2、１０秒4、１０秒4、１０秒7で、タータンがボロボロとは言えやはりアップシューズよりは速く走れる。この練習では特にスタート時に「リラックスし、かつ速く動かす」を心掛けているが、ビシッと飛び出す感覚は今一つ得られていない。それでも、現在１００mでは１２秒５前後の走力はあると言える。出来れば加速付きの１００mなどもやりたいのだが、コースを１００mとるとゴール直後がコース外の荒れ地になってしまい非常に危険。何とか加速付き８０mは可能というところです。
　
　ところで、今日のメニューは加速から等速過程にかけての部分の強化を目標に行いましたが、この場合、本などには「完全レストでフレッシュな状態で行う。」と書いてあります。必然的に本数はこなせないことになり、絶対スピード強化という事を考えると実際私もそう思います。今日は5分レストをとりましたが、5本目でタイムが落ちたためそこで終了しました。５０m3本を3セットなどにすれば同タイムで本数はこなせますが、さらにレストを長くとって８０mなら４、５本に集中した方が良いのか？皆さんのお考えをお聞かせ下さい。